偏差値と志願者数の急激な凋落に見舞われている晃華学園中学校|晃華学園事件


偏差値と志願者数の急激な凋落に見舞われている晃華学園中学校

2015〜2018年2月入試


 

 晃華学園事件の裁判によって、学校法人晃華学園の独裁的な学校運営と不祥事を隠蔽する体質が、世の中に知られるようになりました。 裁判は、2015年3月に始まり、夏頃から、インターネット上で晃華学園事件が話題になり始めました。2015年秋の進路相談(2016年2月受験)で、晃華学園事件の話が時々出たそうです。今では、この裁判の話題は、受験界で広く知られるようになっています。

これが、同一法人の経営する晃華学園中学校入試にどのような影響を及ぼしたか、入試関係のデータからチェックしてみましょう。

晃華学園事件の裁判が始まってから2018年度の入試に至るまで、日能研の算出した偏差値(結果R4)、ならびに競争率を、グラフでみます。

 

 R4とは、合格する可能性が 80% になる偏差値です。結果R4は、日能研生の入試結果から算出されたものです。グラフで示した偏差値は平均値で、1回目入試を7、2回目入試を4として、加重平均しました。競争率は、繰り上げ合格者も含む、受験者に対する実質的な倍率です。

グラフで明らかの通り、晃華学園中学校は、偏差値(結果R4)が、2008年から2013年には、一貫して59〜57のレベルを保ってきたものが、裁判が始まってから急降下しています。特に2017年には、首都圏でワースト4の下落率を示し、51まで落ちました。倍率は、最近では2016でピークを打ったあと、受験者数前年比8割台のペースで、大きな減少が連続しています。一時的なアップダウンではなく、一貫した減少傾向であるところが特徴的です。

なお、偏差値と競争率下落の原因には、他にも、近年の大学進学実績(特にトップ私大)の急激な悪化、駅からバスという交通の不便さ、授業内容や受験指導への不満、制服などへのブランド性の欠如など、さまざまな要因が複合していることが当然に考えられます。

表:偏差値下落(2016→2017) 私立女子・共学校中、首都圏ワースト5校

順位 学校名 偏差値の下落
1位 穎明館中学校  −6
2位 江戸川女子中学校 −4
2位 東京純心女子中学校 −4
4位 晃華学園中学校 −3
4位 明治大学附属明治中学校 −3

(出所)『情報新報』2017年6月17日

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